これまで散々、現在のライターの原稿料が安くなったと言ってきたので「昔からいるライターさんはどうしてるの?」と疑問に思うかもしれません。
が、実は経験があって頼りになるライターというのは今でももちろん重宝されます。
昔から付き合いのあるライターで、いまだに現役で活躍中の方は大勢います。
質の高いライターの重要性がさらに増した!
雑誌や書籍などの紙媒体の勢いが弱まり、安いコストで書いてくれるWEBライターの需要が増えたことは、確かに専業ライターに影響した部分はあります。懇意の出版社が無くなり、ライター業から離れた同業者も結構いました。
しかし、それでも本や雑誌がすべて無くなったワケではなく、逆にこういう状況だからこそ手練のライターの希少価値が上がっているとも言えるのです。
優秀なライターというのは仕事を発注する編集者にとってある意味財産なので、編集者の間で争奪戦になったりもします(マジ話)。
この編集者というのは紙媒体であろうとWEB媒体であろうと、必ず存在します(肩書はディレクターだったりするかもしれませんが、要するにライターに仕事を発注する側の人間のこと)。
少なくても私は編集者のいない媒体に出会ったことはありません。
基本的に、ライターは編集者サイドから「今回はこんなテーマでこんな記事を○文字くらいで書いてほしい」みたいな感じで依頼されます(ざっくり)。
具体的な依頼方法については、また別の機会にご説明しましょう。
要するに編集者が仕事の発注元(クライアント)で、ライターがそれを請け負う(コントラクター)という関係です。本来は編集者のほうが立場的に強いのは間違いないのですが、冒頭で触れた通り経験豊富なライターというのは数が限られています。
とくに専門性の高い分野では、少々ギャラは高くても間違いのない文章を書ける人を確保できないと困る(主に編集者が)。そのためにライターを他社に取られないように、出版社サイド(編集者)がライターを囲い込むワケです。
大手出版社なら大抵WEBメディアを持っていますし、そういう予算的に強みのある編集部は、本や雑誌の仕事以外でも頼りになるライターを繋ぎ止めるために良い仕事を回すという構造が成り立っています。
そもそも優秀なライターはいろんなクライアント(出版社)にツテがあるので、編集者がムチャな要求をしたり不義理を働いたりすると、別の編集部(編集者)に取られてしまうことが平気で起こります。
ライターもフリーランスなので当然の話ですよね
なので言い方は悪いですが、編集者にとって仕事を安心して任せられるライターは、今でも割の良い仕事が回ってくる傾向にあります(昔より相場は下がったとしても……)。そういうライターは出版社と付き合いが深いので、定期刊行している雑誌の「WEB版」のような大手サイトの記事などを担当していることが多いですね。
出版社系のサイトなどで「このライターの名前をよく見かけるなぁ」と思ったら、その人は優秀なライターかもしれませんね。そういう人の文章を分析していくと、ライティングの勉強になると思いますよ!